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ショートアプローチの重要性を知ろう
平成21年に18歳で賞金王に輝いたプロゴルファーの石川遼選手。スリムな体から放つ豪快な300ヤード近いショットには、目を見張るものがあります。
イメージは、飛ばしや!でしょうか?でも、実は石川選手は、ショートゲームがとても上手いのです。プロゴルファーは、ショートゲームの練習に多くの時間を費やしていると言われています。
反面、私たちアマチュアゴルファーは、ドライバーやアイアンばかり振り回し、アプローチ練習はほとんどしていないのが現状です。
コースに出るとスコアがまとまらない原因
スコアを1つでも縮めようと、足蹴にゴルフ練習場に通っていると思います。ドライバーから始まり、ショートアイアン、ミドルアイアン、ロングアイアン、スプーンなどのウッド系もよく練習しています。
その日の練習は、スイングチェックもOK!納得のいった練習で帰宅です。
ところが、いざ本番でコースに出てみると、中々好スコアが出ません。スコアがまとまるどころか、ミスの連発で今日も大叩き。この繰り返しでしょうか。
毎回毎回、調子がいいと感じながら、スコアが縮まらない。どこに原因があるのでしょうか?
スコアの決め手はショートアプローチ
ゴルフコースは、ゴルフ練習場と違い、いつも同じ打席のようにショット出来る状況は絶対ありません。フェアウェイにボールがあっても、練習場のように平らな場所ではなく、そこには必ず傾斜があります。
そして、その傾斜にあったスイングをしなければ、ミスが出てしまいます。また、練習場ではフルショット練習をメインにしているため、コースの状況に合わせたショットが出来ていないのです。
その結果がもろにスコアに反映されていることと思います。いつも、スコアがまとまらない。と。
そうです。スコアメイクにはアプローチが上手くなることが、一番なのです。ドライバーやアイアンショット以上にアプローチが大切なのです。
アプローチショットをマスターすれば大叩きせず、スコアをまとめていくことが出来ます。
グリーンまでボールを運んで、そこから2打、3打と打ってしまうのでは、せっかくドライバーがナイスショットしても、スコアが縮まりません。
まず自信を持てるように、アプローチショットをマスターしましょう。
アプローチショットの基本は3つだけ
アプローチはスコアメイクを左右する大事なショットです。
せっかくグリーン周りに来ても、ざっくりや行ったり来たりしてはまとまるスコアも、まとまりません。
大事なショットだからこそ、3種類のアプローチを覚え、グリーン周りを攻略しましょう!
アプローチには、
1.ロブショット:高く打ち上げて、ピンを狙います。
2.ピッチ&ラン:打ち上げて転がし、ピンを狙います。
3.ランニングショット:転がしてピンを狙います。
と、この3種類のショットがあります。
グリーン周りの状況によって、使い方を考えます。
使うクラブは、SW(サンドウェッジ)・AW(アプローチウェッジ)・PW(ピッチングウェッジ)・7番or8番です。
ロブショットはSW、ピッチ&ランはAW・PW、ランニングショットは7番or8番位がいいでしょう。
自分のやりやすいクラブを見つけましょう。
アプローチは打ち方によって、スタンスやボールの位置が違ってきますので、覚えておきましょう。
ロブショットの練習法
ロブショットはボールを高く上げる打ち方です。高く上げてランが出ない、すぐ止まるボールです。
クラブはSWよりAWを使います。
スタンスは、オープンスタンスで構えます。スタンス幅は、肩幅かそれより少し狭くします。右足体重です。
左足は足一つ分、右足より下に下げます。
アドレスではゴルフクラブのフェースはスクエアではなくオープンに構えます。
そしてボールの位置は、左足かかとの延長上におきます。
スイングではインパクト以降、左脇が開かない様に注意してください。左脇が開いてしまうと、ダフリやトップなどのミスが出ます。
また、ボールを上げようとして、すくい打ちはいけません。右肩が落ちて、ボールが左に飛んでしまいます。
フィニッシュでは体が目標方向に向くまで回転させてください。
オープンスタンスなので、目標よりかなり左を向いている感じですが、カット打ちになるため目標方向に飛んでいきますので大丈夫です。
※オープンスタンスとは?
目標(飛球線)に対して平行に構える事(スクエアスタンス)が基本ですが、オープンスタンスとは、左足を後ろに引いて、左方向を向いた(身体を開いた)構え。
ピッチ&ランの練習法
スタンスはロブショット同様、オープンスタンスで構えますが、ロブショットより浅く(足半個分飛球線寄りに上げます)
構えます。
ボールの位置は、スタンスの中央か、ボール半個分右足よりでも大丈夫です。
ボールが中央よりもっと右で大丈夫?って思うかも知れませんが、大丈夫です。
「インパクトはアドレスの再現」という言葉があります。
そのため、スイングの最下点がボールに当たる形をとるようにしますが、ピッチ&ランの場合は、最下点前にヒットしたほうが、正確にボールを捕らえることが出来るからです。
アドレスですが、ロブショットは右足体重でしたが、ピッチ&ランの場合は左足体重にします。
体重移動は行わず、左足を軸にしてゴルフクラブと体が1つになって回転させるスイングを行います。
ここで注意したいことは、スタンスをオープンにしていますので、当然その上の上体も同じ方向を向いています。
つまり、膝と腰と肩のラインも並行で左側を向いています。
逆にクラブフェースは開いて構えます。開いて構える分、右方向になっていますが、オープンに構えているので、目標方向にボールは飛び出します。安心して下さい。
ランニングショットの練習法
このショットは、グリーンまであと数ヤード、しかも花道にあるときに使うと有効です。
パターで転がすかどうか、迷ったときはランニングショットで決めてみましょう。
スタンスは気持ちオープンにして、幅は肩幅程度にします。
ゴルフボールの位置は、スタンスの中央か、ボール半個分右足よりでも大丈夫です。
使うクラブは8番がいいでしょう。
アドレスでは、体重は両足に均等にかけます。
振るときは、シャッシャッと芝の音がするよう芝を滑らせるように、払い打つスイングにします。
ダフらないように、肩を水平に回してください。
スイングは、バックとフォローが同じ振り幅にします。時計に例えると、20ヤードなら5時・7時、30ヤードなら4時・8時とします。
振り幅と距離感はゴルフ練習場で自分の距離をつかんで、覚えておきましょう。
スイング幅で、アプローチの距離を覚える
アプローチショットでは、フルスイングは必要ありません。グリーンまで100ヤード以内につければ、ハーフショットを覚えて自分の距離感をつかんでおくことが重要です。
距離を調節するには、スイングの強弱ではありません。スイング幅で調節します。
スイング幅は、テークバックで行います。
フォローは大きくとる必要はありません。低くとり、いつも一定にします。
大事なのは、テークバックです
使用するクラブは、PW・AW・SWで自分が得意とするクラブを選んでください。
30ヤード、50ヤード、80ヤード。この3つの距離をまず確実に打てるように練習をします。
具体的には、時計の文字盤を正面にイメージしてください。
例えは、30ヤードの場合は、4時または5時の位置。50ヤードの場合は、3時の位置。この時、腕の角度は地面と水平になっています。
80ヤードの場合は、1時の位置。
この30ヤード・50ヤード・80ヤードの距離は、自分の得意クラブを1つ決めて(例えば、AWやPWなど)、ゴルフ練習場で確認しながら、覚えてください。
テークバックの大きさをこの時計の位置で覚えておけば、どんな場面でも同じ距離が打てますので、ぜひ体得して下さい。
ここで注意したいのがスイング速度は常に一定にすることです。強弱はつけてはいけません。
一定にスムーズに打つことが大切です。
この時計の文字盤ショットを身につけると、スコアアップが図れます。
是非習得して下さい。
この3つの距離を覚えれば、アプローチが楽しくなります。そして、スコアも確実に縮まってきます。
斜面からのアプローチを実践しよう
せっかくグリーンに近づいたにもかかわらず、グリーンをオーバーしてしまうと、
そこはたいがい斜面となっています。
落ち着いて対応しましょう!あわてないで、ゆっくりと。
グリーン周りでの斜面からのショットで、一番多いのは左足が下がっている場合と左足が上がっている場合です。
この左足下がりと、左足上がりでは斜面に逆らってはいけません。斜面に仲良く沿ってアドレスして下さい。
斜面に逆らうと、ダフリやトップのミスを犯します。
ここでのポイントは、斜面に沿ったアドレスが重要です。
アドレスでは、肩のラインを斜面と平行になるように構えます。そうすると腰とひざも自然に斜面と平行になります。
この平行を保ちながら、斜面に沿ってスイングします。
左足下がりでは、ボールは高く上がりません。ボールを無理に高く上げようとしてはいけません。
ダフリやトップのミスになります。
あくまで、斜面に沿ってクラブを振り抜くことだけを考えて下さい。
斜面では平地と違って足元が悪くなています。そのため、スタンスは少し広めに取って下半身を安定させるようにして下さい。
クラブは短めに持ちます。そして、コンパクトに振り抜きましょう!
やってはいけないことは、斜面から脱出したいがために、大振りすることです。ミスの原因です。
斜面に沿って、コンパクトに振ることが、成功のコツです。